FESホストマザー 里信邦子スピリグさんの映画がスイス大使館で上映されました

2024年10月中旬、スイス大使館にて、FESスイス留学センターの現地スタッフであり、ホームステイサポートを行う里信邦子スピリグ監督による映画『画家・横井照子の表現世界』の上映会が開催されました。私たちFESのスタッフも里信さんからご招待を受け、数名が参加いたしましたので、イベントの様子をご報告いたします。

イベント当日の様子

イベントは、次期駐日スイス大使の挨拶で幕を開けました。その後、映画『画家・横井照子の表現世界』が上映され、横井照子の豊かな作品世界に観客は引き込まれました。上映後には、里信さんが登壇し、映画制作の背景や横井照子との出会い、作品に込めた想いを熱く語りました。観客との質疑応答では、監督と参加者の間で活発な対話が繰り広げられ、非常に充実した時間となりました。最後にはカクテルレセプションも行われ、スイスと日本の文化交流がさらに深まる機会となりました。

スイスと日本の国交樹立160周年を記念して

この上映会は、スイスと日本の国交樹立160周年を記念し、次期駐日スイス大使ロジェ・ドゥバッハ氏が主催したものです。会場には日本とスイスの文化や美術に関心を寄せる多くのゲストが集まり、横井照子の作品に触れる貴重な時間が提供されました。

映画『画家・横井照子の表現世界』

本作は、横井照子という画家の生涯とその独自の作品を描いたドキュメンタリーです。横井照子はアメリカ、パリ、そしてスイス・ベルンを拠点に、「余白」や書の導入といった日本絵画の技法とアメリカ抽象表現主義が合わさった魅力あふれる作品で知られています。映画では、彼女が「画家として生きる」という強い意志を持ち続けた人生が詳細に描かれ、彼女の表現世界の魅力が余すことなく伝わってきます。さらに、里信さん自身とも重なる「海外で生きる日本人女性アーティスト」としての視点も作品に投影され、深い共感を呼びます。異国の地で自分の道を貫き通した横井照子の生き様が、里信監督の鋭い美術史的な視点を通じて新たな命を吹き込まれたかのように鮮やかに映し出されました。

書籍『Teruko Yokoi – Art in the Making / 横井照子 – 花咲くモチーフたち』

画家・横井照子を魅力いっぱいに語る本が2025年1月中旬発売されます。

横井照子は「花を咲かせ続けるように」新たな表現を生み出してきました。本書は彼女の代表的な「菱形」「長方形」「点」といった抽象的なモチーフを紐解き、その背後にある意味を探ります。スイスの老舗出版社Scheidegger & Spiess社から日本語と英語で出版されており、横井照子の抽象画をより深く理解できる一冊となっています。美しく厳選された24点の作品とともに、彼女の独自の世界を楽しく探索できる内容です。

ご購入をご希望の方はぜひFESお問い合わせフォームよりご連絡ください。

FESスイス留学センターのホストマザーとしての里信さん

里信さんは、映画監督としてだけでなく、FESスイス留学センターの現地サポートスタッフとしても活躍されています。スイスに留学する学生たちを温かく迎え、現地での生活がスムーズに進むよう日々サポートを行っています。今回のイベントには、里信さん宅でホームステイを経験した生徒の保護者様も招待され、里信さんとFESの生徒様、保護者様の絆を再確認できる非常に喜ばしい時間となりました。

まとめ

私たちはミッション「スイスの優れた教育と連携し、日本からの留学生に対して最高水準のサポートを提供する、学生の可能性を最大限に引き出し、彼らやご家族の人生に画期的な変化をもたらすことを目指す」を掲げ、留学生とそのご家族をサポートしております。

スイス現地では、様々な背景を持つ才能あふれた現地スタッフがお子様をサポートしており、これからも里信さんのような素晴らしいスタッフとともに、留学生が安心してスイスで充実した生活を送れるよう努めてまいります。

FESでは、現地スタッフとしての里信さんと協力しながらも、今後も映画監督としての里信さんのご活躍を引き続き応援してまいります。